

2007年10月から営業をスタートさせたイオン銀行は、イオンのSC内にインストアブランチ(有人店舗)を設け、普通・定期預金、投資信託、保険、そして個人向けローンまで扱う新しい形態の銀行です。
銀行業への新規参入組としては、ネットバンクや決済機能に特化したATM専業銀行などのように、リアルな店舗を設けずに人件費や設備投資を抑えることでサービスを充実させるケースが多いなか、インストアブランチを設けて本格的なフルバンク・サービスを行う運営形態は、イオン銀行が日本では初めて。流通業界から参入した銀行としても世界的に珍しいそうです。

なにより写真のような明るくオープンな店舗が、今までにないスタイルを表しています。ガラスの仕切りや壁がなく、中央に赤いシンボルウィンドウがあるだけで、旅行代理店の受付カウンターと見間違えてしまいそうなデザイン。ショッピングを楽しみながら、何気なく横を通った主婦が「あら、何かしら?」と気軽に覗いてみたくなるような雰囲気ですね。
しかも、ありがたいのは、土日・祝日も含めて夜9時まで営業していること。平日の夜、仕事帰りに立ち寄ったり、週末に家族で買い物ついでに相談に行ったり。今までの銀行のイメージを塗り替える使い勝手のよさといえるでしょう。
「流通業ならではの視点から『親しみやすく、便利で、わかりやすい銀行』を目指しており、気軽に立ち寄っていただけるような店舗としています。ショッピングセンターにいらっしゃるお客さま、特に女性のニーズにお応えする商品・サービスに力を入れています」
と語るのは、同行総務部・広報グループリーダーの内田辰臣さん。
08年3月末現在、インストアブランチは三大都市圏を中心に21店舗。ATMは全国に1100台以上あります。同行に口座を設けて作った「イオンバンクカード」を使えば、ATMの入出金手数料は常時無料です。
今までにないユニークな銀行が、08年1月、開業3カ月目にして早くも住宅ローンの取り扱いも始めました。流通業で若い女性や主婦層をターゲットにしてきただけに、住宅ローンにも特徴があります(図1参照)。
商品企画部ローングループリーダーの鈴木教悦さんが、こう解説します。
「ひとことでいえば『家計に優しい』というキーワードで表せるのではないでしょうか。お借り入れ時の保証料が無料なのはもちろん、一部繰り上げ返済手数料や固定金利特約の変更手続きも無料にして、借り入れしてからのメンテナンスのコストも極力かからないように工夫しました」

ネットバンクでは保証料や一部繰り上げ返済手数料が無料のケースは珍しくありません。ただ、既存のメガバンクをはじめ有人店舗を持つ銀行では、インターネットで手続きする場合のみ無料で、窓口では有料というケースが多いようです。
また、フラット35は繰り上げ返済の手数料が無料ですが、1回あたりの最低金額が100万円以上。これに対して、イオン銀行の住宅ローンでは最低50万円からと低め。窓口で相談しながら実行できて、しかも手数料がかからないというのは嬉しいシステムですね。
そして、もう一つのポイントは、「8疾病保障付住宅ローン」にも対応していること。ガン・心筋梗塞・脳卒中という3大疾病に加えて、糖尿病や高血圧症などの5つの高度慢性疾患になった場合でも、保険金でローン残債を返済してくれる団体信用生命保険がついたものです(保険金の支払いにあたっては、一定の要件あり)。
「ご主人に万が一のことがあったときに、ローンの返済がどうなるのか心配される奥さまが非常に多いことが、事前のリサーチで明らかになりましたので、こういった商品を用意しました。お客さまの関心も高いですね」(鈴木さん)
3大疾病保障付きは珍しくなくなりましたが、8疾病まで対応しているところは、まだまだ少数派。借りるときや借り入れ後のコスト負担が軽いうえに、精神的な不安も取り除けるという点で、まさに“優しい”住宅ローンといえます。
現在、スタート記念キャンペーンとして、6月30日までに同行の住宅ローンの借り入れをすると、2つの特典を受けられます。
1つは、すべての金利タイプで全期間にわたって最大1%の金利優遇が受けられるキャンペーン。同行の住宅ローン金利の種類は、変動金利と2〜10年の固定金利特約タイプですが、どれを選んでも変わりません。
最近の金利優遇キャンペーンでは、金利の種類や固定期間によって優遇幅が異なるなど、けっこう複雑な商品が増えて、どれが有利なのか判断しにくいケースもあります。その点、同行のキャンペーンでは「全期間優遇幅が一定」で、とてもシンプル。“わかりやすさ”は、こんなところにも徹底されているようです。
2つめは、全国のイオンSC約2万4000店舗で利用できる電子マネー「WAON」のポイントプレゼント。「イオンバンクカード」には「WAON」が搭載されていますが、同行で住宅ローンを借り入れると5万円相当分の買い物ができるポイントをもらえるというわけ。住宅ローンの事務手数料がちょうど5万円(税別)なので、手数料分が無料になるのと同じです。

http://www.aeonbank.co.jp/service/loan/jyuutaku/index.html
今後の展望としては、インストアブランチを09年3月までに90店舗、5年度目までに130店舗へ拡大する計画とのこと。より身近な存在になることは間違いないようです。
「将来的には、有人店舗だけではなく、ネットで手続きができるようにシステムを拡充するなど、さらに使いやすい住宅ローンを目指していきたいですね」(鈴木さん)
住宅ローンを借りるときに最初にアプローチするチャンネルとして、また一つ有力な選択肢が加わったといえるかもしれません。
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