
負担が重くなったモノから、新しくておトクそうに見えるモノに乗り換えたはいいけど、なんだかこの先、不安になるんだよね・・・
10年前の1998年11月。史上最低金利と言われた2.0%で住宅金融公庫から2000万円を借りた今井さん。実はこのローン、固定金利ですが10年後には4.0%に金利が上がるもの。そして、2008年11月、適用金利は予定通り上がり、返済額もアップ。
「今の住宅ローンの金利を調べたら、もっと低金利のものがあるんですよね」。そこで今井さんは金利の低いローンへの借り換えをして返済額を減らすことができました。ところが、思いがけない心配のタネが生まれることに。


1998年11月、今井さんは旧住宅金融公庫(現・住宅金融支援機構。以下、公庫)からマンション購入のための資金を借りました。当時の公庫の基準金利は2.0%。しかしこれは当初10年間の金利で、11年目以降は4.0%に上がるという段階制金利。

「借りたときに、当初10年が過ぎたら返済額がいくらになるかは試算してありました。1万円程度の増額なら、きっと年収も増えているだろうし、問題はないと判断して決めたんです」
そして、10年後の2008年、返済額はそれまでの10万1176円から11万1327円に増えました。
「金利が上がることはわかっていたし、アップ後の金額も返済できないほどではありません。でも、今の住宅ローン金利を調べたら、変動金利でも2.875%。固定期間選 択型で優遇が受けられれば1%台、なんていうのもあるんですよね。なんだかこの先10年間、4%で返済していくのは損な気がして・・・」
そこで、今井さんは借り換えを検討。固定期間選択型の2年もので、優遇を受けると1.35%が利用できるローンをみつけ、その銀行のホームページでシミュレーションをしてみました。結果、借り換えをすると、毎月返済額は9万7955円になることがわかりました。このまま公庫からのローンを返済していくのに比べると1万3372円少なくなります。
「毎月11万以上払うのと、9万円台では気分も違いますから」と、借り換えを決意した今井さん。ところが、銀行の窓口に足を運んで、借り換えには思わぬ費用がかかることを知ったのです」
うっかり忘れていたのは、借り換えには抵当権の設定をし直したりする諸費用がかかること。今井さんの借り換えには24万6888円が必要でした。
「一度に24万円以上の出費は痛い。そこで、諸費用も借りることにしたら毎月返済額は10万155円になりました。このまま最初に借りたときの条件で返し続けるよりは返済額は少ないです。でも、せっかく手間をかけて借り換えても『借り換えた!』と満足感にひたれるほど少なくなってはいないんですよね」
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今井さんにとってもうひとつの誤算は、借り換えた銀行ローンが、「固定期間選択型」だということ。固定期間の2年が過ぎたときに金利が大幅に上昇していれば、金利4.0%のままで返済を続けていたほうがトクだった、ということにもなりかねません。
途中で金利が上がる段階制金利とはいえ、完済までの適用金利がはっきりしている固定金利型から、将来の金利が不明なローンに借り換えたため、「金利上昇の可能性」という、新たな心配なタネが生まれてしまいました。
| ・ | 借り換えには「諸費用」がかかることを覚えておくべし |
| ・ | 次に借りるローンが変動型、固定期間選択型の短期ものの場合は、将来の金利上昇リスクも考えておくべし |
適用金利を低くすることで返済額を減らすことのできる借り換えですが、かかる諸費用などを考えると、すべてのケースでトクをするというわけではありません。
メリットが出るかどうかの目安になるのは「金利差」「残りの返済期間」「残高」です。
一般的にいわれるのは「金利差は1%以上」「残りの返済期間10年以上」「残高1000万円以上」、この条件すべてにあてはまる場合、借り換えを検討する価値があります。
ただし、金利については、長期にわたって金利差が保てるかどうかもトクをするかどうかの分かれ道。固定金利型から、将来の金利が変わるタイプに借り換えるときは、十分にシミュレーションを重ねてから決めるようにしましょう。
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