「十文字先生が答える“住まいの税金Q&A”」第6回

入居してから支払う税金―不動産取得税

マイホームに入居して、ホッとしたのも束の間、数ヶ月したら納税通知書が届きます。不動産を買ったときに一度だけかかる不動産取得税の支払いです。さて、どんな税金なのでしょうか。
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Q1.不動産取得税って、どんな税金?
購入した新築マンションの引き渡しを受けて、登記が済み、もう手続きは終わったと思っていたら、半年後に「不動産取得税の納税通知書」が届きました。不動産取得税って、どんな税金なんですか。今頃、こんな税金がかかるなんて。どういうことですか?(愛知/Y・Hさん)。
 
A1.不動産を取得したときにかかる都道府県税です。
十文字先生   十文字先生 「土地や建物を購入したり、贈与や交換で取得したり、建物を新築・増改築するなど、何らかの形で不動産を取得したときに都道府県から課税されるのが不動産取得税です。等価交換などの対価を伴わない取り引きや、登記の有無にかかわらず支払わなければなりません。ただし、相続で取得した場合は非課税です。
  税額は【不動産の価格×3%(註1)】です。
 ※註1:2006年3月31日までに取得した場合の税率。03年3月31日以前に取得した住宅以外の不動産の場合は4%。
 ここでいう不動産の価格というのは、固定資産税評価額のこと。1996年最初から2005年末までに取得した宅地については、評価額の1/2が課税価格になります。また、一定の条件に合う住宅については軽減措置があります(次項参照)。
 さて、マイホームを購入して入居した後に、不動産取得税の納税通知書が届いたということですが、本来は、取得した人が所轄の都道府県税事務所に申告して納税するものと定められています。
図1.不動産にかかわる登録免許税   自治体によって申告期限がきめられているのですが、質問者の所在地である愛知県の場合は、取得した日から60日以内。千葉県や兵庫県も同じ。だいたい60日以内というケースが多いようですね。ただ、東京都は30日以内、大阪府は20日以内、神奈川県は10日以内というように、期限が非常に短いケースもあります。
 では、これらの期限までに申告しなかった場合に、何か不利益があるかというと、まったくありません。一般の人にとって不動産の取得というのは、一生に一度あるかないかの珍しいイベントです。不動産取得税の存在すら知らない人も多いでしょう。

  ですから仮に申告をしなくても、自治体のほうから納税通知書を送付してくれることになっているのが現実。だいたい取得の日、つまり引き渡しを受けて登記をしてから、3カ月から半年後くらいに納税通知書が届くことが多いようです。埼玉県、京都府、奈良県などのように、最初から申告期限を定めずに、納税通知書にしたがって納税するという形にしている自治体も少なくありません」
 
 
Q2.不動産取得税の特例ってどんなもの?
不動産取得税にも税額が軽くなる特例があると聞きました。どんな条件が必要ですか? また、注意点は?(奈良/K・Mさん)。
 
A2.税額がゼロになるケースが多いなど、効果の大きい特例です。
十文字先生 「一定の住宅や住宅用土地を取得した場合に、軽減があります。軽減措置を受けられるかどうかで税額が大きく変わってきますから、よく覚えておいてください。
 建物は、前項で説明した“不動産の価格”から、一定額が控除されます。新築の場合が1200万円。中古の場合は、建築年月によって変わり、古いほど控除額が少なくなります。新築や築年数の新しい住宅の場合、税額がゼロ、または数万円以内に収まるケースが少なくありません。   図3.住宅(建物)の軽減措置
 土地に対する軽減措置は、税額を計算した後に、図4に示した内容で減額される形になります。こちらも200m2以下の一般的な住宅用土地の場合は、税額がゼロになるケースが多いでしょう。
※レアケースだと思われるが、2003年3月31日までに取得し、3年以内に住宅を新築した場合は税額の1/4が軽減される特例もある。
 
 さて、上記の特例を受けるには、床面積など図5のような条件があります。ここで注意したいのは、新築住宅と中古住宅との条件の違い。床面積の条件は同じですが、中古住宅が自宅に限定されているのに対して、新築住宅の場合は自宅以外でも特例が適用されること。賃貸住宅やセカンドハウスでもオーケーです。ただし別荘は適用外。別荘の定義は「もっぱら保養の用に供するのもで、毎月1日以上(またはこれと同等)の居住の用に供するものを除く」となっています。ですから、自宅以外でも週末住宅のようなセカンドハウスは特例の対象になると考えていいでしょう。
図5.特例の条件
 また、05年度の税制改正で中古住宅の関する条件が緩和されました。一つは築年数の要件。たとえば、以前なら木造の場合は築20年以内でしたが、それを超えても新耐震基準をクリアしていることの証明書があれば特例を受けられます。(証明手続き等については第5回の登録免許税の項参照)。
 もう一つは、昨年まで入っていた『人の居住の用に供されたことがあるもの』という条件が削除されたこと。これによって何が変わるかというと、以前は事務所として使われていたものを改装して、住宅に転用した“コンバージョン”のようなケースでも特例が適用されるようになったのです。
  住まい選びの際には、このような条件も考慮にいれるといいでしょう」
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