「十文字先生が答える“住まいの税金Q&A”」第7回

持家に毎年かかる税金―固定資産税・都市計画税

今回は、不動産を持っている限り毎年課税される固定資産税と都市計画税です。
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Q1.固定資産税って、いつ課税されるの?今年の夏に新築一戸建てを購入しましたが、残金決済と引き渡しのときに、土地分の固定資産税と都市計画税の一部を分譲会社から請求されました。建物分はないとのこと。そもそも固定資産税と都市計画税って、どんな税金のですか?
 
A1.毎年1月1日時点で固定資産課税台帳に登録されている所有者にかかる市町村税です。
十文字先生   十文字先生 「日本全国どんな不動産でも、所有している限り、毎年必ず課税されるのが固定資産税です。都市計画税は、都市計画法で市街化区域内に指定されているエリアにある不動産が対象。どちらも、市町村役場に備えられている固定資産課税台帳に、毎年1月1日時点で登録されている所有者が納税しなければなりません。
   そこでご質問のケースですが、同課税台帳には土地用と建物用がありますから、土地と建物を分けて考える必要があります。
 まず土地が売買されると、年の途中で所有者が変わることになります。課税台帳に登録されているのは前の所有者=売り主。この年は、売り主が税法上の納税義務者です。ところが、売買で所有者が変わっているわけですから、所有権が移った後の分は買い主が負担するのが当然でしょう。
 そこで、引き渡しの日を境にして、それより前の分を売り主、後の分を買い主という具合に、1年間の税額を按分するわけです。
図1.売買物件の引き渡し日を境に、金額を按分する     ところで、按分の基準になる日付については、暦年の年初である「1月1日」にするか年度替わりの「4月1日」にするか、どちらでも構いません。当事者同士の話し合いで決めることになっています。
  ちなみに、図1のように「1月1日」を基準にしたほうが買い主にとっては有利です。

 次に建物についてですが、新築の場合は、その年の1月1日時点では課税台帳に登録されていません。ですから建築した年は課税されず、翌年の1月1日に課税台帳に登録されてから課税されるのです。中古住宅の場合は、土地と同じように按分します」

  十文字先生
 
Q2.固定資産税には住宅にかかわる特例がありますか?住宅を買ったときには、固定資産税や都市計画税が軽くなる特例措置はありますか? また、どんな手続きが必要ですか? (静岡/N・Hさん)
 
A2.土地と建物ともに、大幅に税額が軽減される特例があります。
十文字先生  「固定資産税と都市計画税の税額計算式は【課税標準額×税率】です。税率は、固定資産税が1.4%、都市計画税が0.3%。都市計画税の税率は、自治体によって多少変わることがあります。
 ここで注意したいのは、課税標準額と課税台帳に登録された固定資産税評価額はイコールではないこと。評価額に負担調整措置をほどこすなど一定の操作を行ったものが課税標準額です。負担調整措置は、税負担のバランスをとるために設けられている緊急避難的な制度で、非常に複雑な計算が必要なため、ここでは省略。税法の本則で認められている特例について説明しましょう。   図2.課税標準の特例
 まず土地については、固定資産税と都市計画税ともに、住宅用地の評価額が大幅に軽減される特例があります。住宅用地のうち200m2以下の部分を『小規模住宅用地』といい、評価額が、固定資産税は1/6、都市計画税は1/3になります。200m2を超えた部分は『一般住宅用地』で、その上に立つ家屋面積の10倍に当たる面積を上限に、固定資産税が1/3、都市計画税は2/3になります(図2参照)。
 ただし、併用住宅の敷地の場合には、居住部分の割合に応じて、住宅用地としてカウントされる面積も縮小されます。
 次に建物については、床面積が50m2(貸家は40m2)以上280m2以下の新築住宅の場合に、建物の構造によって3年間または5年間、120m2までの固定資産税が半分になる特例があります。東京都の場合は、さらに全額減免など、独自の特例を設けています。   図3.新築住宅に対する固定資産税の特例
 税法の本則では、都市計画税に関する建物の特例はありませんが、東京都や横浜市など、自治体によっては特例を認めているケースもありますので、個別の不動産については所轄の自治体に確認してください。
 これらの特例を受けるために特別な手続きを行う必要はありません。市町村役場から毎年春頃に納税通知書が届きますから、その内容にしたがって支払えばよいことになっています。
  ただし、木造3階建てで準耐火建築物であることを確認する必要がある場合は「固定資産税減額申告書」、住宅の新築や増改築、事務所ビルから住宅へコンバージョン(用途変更)した場合などは「固定資産税の住宅用地等申告書」の提出が必要になります。念のため、マイホームを購入したときは、こうしたケースに該当しないかどうかを確認しておきましょう」
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