


マイホームに関係する保有税には、固定資産税と都市計画税があります。固定資産税は、1月1日現在、固定資産課税台帳に記載されている土地、建物の所有者に課税される市町村税(東京23区内の場合は都が課税)。国内に存在するすべての土地と建物に対して課税されます。
一方、都市計画税も同様に1月1日時点の所有者に課税されますが、すべての不動産が対象になるわけではありません。都市計画法に基づいて指定された都市計画区域のうち、原則として市街化区域内にある土地や建物が課税対象です。

標準税率は、固定資産税が1.4%。都市計画税は0.3%です。条例で税率を変更することは可能ですが、固定資産税は標準税率の1.4%を採用されているケースが一般的。これに対して、都市計画税は標準税率より低いケースが珍しくありません。たとえば東京都では、23区内の0.3%を除いて、0.2〜0.27%と低い税率が設定されている市町村がほとんどです。
税額の計算は、土地と建物それぞれについて、固定資産税評価額に税率を掛け合わせて計算します。
評価額については税務講座2007年版「評価額ってなに? その1〜2」を参照してください。
さて、ここでのポイントは「1月1日現在の所有者に課税される」という点。たとえ1月2日以降に売却して所有権が移転しても、固定資産税と都市計画税の納税義務者は、あくまでも1月1日時点の所有者です。
そのため、年度の途中で売買された土地や建物の税金については、売却した元の所有者と購入した新しい所有者との話し合いで負担割合を按分するのが一般的(図1参照)。新築された建物については、翌年から課税されます。

固定資産税と都市計画税は、マイホームを持っている限りずっと課税されます。仮に年間10万円だとしても、50年持っていれば500万円。不動産に対する税金のなかで一番大きいといえるかもしれませんね。
それだけに、軽減措置が受けられるかどうかが、家計の負担に大きく影響してきます。

まず、土地については評価額を大幅に圧縮できる「課税標準の特例」があります。図2のように、住宅の建っている土地で敷地面積が200平米以下の場合は「小規模住宅用地」となり、固定資産税は6分の1、都市計画税は3分の1に軽減。
200平米を超える土地でも「一般住宅用地」となり、固定資産税が3分の1、都市計画税も3分の2になります。
ここで注意したいのは「住宅用地」として認められる条件(図3参照)。居住用の専用住宅の敷地の他にも、店舗や事務所などを併用している住宅の敷地も対象になります。ただし、居住部分の割合によって、住宅用地として認められる面積の比率が異なってくるのです。居住部分が4分の1未満の場合は、すべてが非住宅用地となり、軽減はありません。

また、1月1日時点で建物が完成していない場合も要注意です。住宅の建設予定地や工事中の場合は、いずれも住宅用地としては扱われません。ただし、既存住宅を取り壊して新築する建て替えのケースでは、前年度から住宅用地で敷地も所有者も同一であること、建築確認申請の手続きを済ませていることなどの条件を満たせば「住宅用地認定」の扱いになり、特例が適用されます。
建物の建て替えや改修、用途替えなどがあった場合に、住宅用地の課税標準の特例を受けるには、「住宅用地等申告書」を市町村の固定資産税課や都税事務所などに提出してください。これを怠ると、知らない間に高い税金を払い続けるおそれもあるからです。
なお、東京都では、08年度の都市計画税について、23区内の小規模住宅用地については税額の2分の1を軽減する特例を設けています。
建物についても、固定資産税の特例があります(図4参照)。
マンションなど、3階建て以上の耐火・準耐火構造の住宅の場合は新築後5年間、それ以外の一戸建て住宅などの場合は3年間に渡って、税額が2分の1に減額されるのです。
適用の条件は、床面積が50平米(貸家の場合は40平米)以上280平米以下の住宅。併用住宅の場合は居住部分の床面積の割合が全体の2分の1以上である必要もあります。しかも、特例が適用されるのは居住部分だけです。
また、120平米を超える大型住宅の場合、120平米相当分までが特例の対象となります。
都市計画税に関しては建物の減額措置はありません。ただし、東京都では独自に、2009年1月1日までに23区内で新築された住宅に対する固定資産税と都市計画税について、3年間の減免措置を設けています(図5参照)。

次回は、ここ数年間に登場した特定のリフォーム工事を促進する税制にかかわる特例について紹介します。
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