 |
 |
 |
 |
|
|
| 情報提供日/2007年1月10日 |
 |
 |
 |
| --前回のお話しを踏まえて、今後、金利はどうなっていくとお考えですか。 |
 |
| 角川氏 しばらく低金利が続く可能性が高いでしょうね。今までは世界経済の動きを見るといっても、米国やユーロ市場など先進国しか目に入っていなかった。しかし、アジアなどを含めて世界経済が同時並行的な動きを強め、これまでに思い描いていた世界のグランドデザイン(見取り図)に地殻変動が起きているわけですから、もはや従来のマネー分野だけの視点では、情勢を判断できなくなってきたといえます。 |
 |
 |
 |
その意味で前回指摘したような中国、インド、あるいはブラジルなどを始めとする巨大な人口大国が、低廉な労働力を背景にした安価な製品の大量供給態勢は、相当な長期に渡って止まるところを知らないでしょうね。イギリス、米国、日本などの先進国の工業化の歴史を見ても、一旦、工業化に向かってから後戻りした例はありませんから。 |
|
 |
| 仮に多少原料価格が上がっても、企業に資金的余裕があるため、製品価格を上げなくても済む。また、安倍政権の下で、企業に手厚い減税や国際競争力を高める政策が促進されますから、価格に対する弾力性、コスト吸収力も高まっています。金利の頭を抑えている要因が、反転する可能性は低いでしょう。 |
 |
 |
 |
| --金利が上がらないという結論は意外ですね。新聞や雑誌、マネー系の識者の多くは、今も金利は上昇するという論調が多い気がしますが・・・ |
 |
| 角川氏 経済を勉強したバックグランドを持って、リアル・エコノミーをきちんと見渡している人なら、割と当たり前の結論だと思うのですがね。ファイナンシャル・プランナーの方々にありがちな、金融のテクニカルな話だけでは、借り物の議論になってしまい、本質的なことはつかめないおそれがあります。 |
 |
| --では中長期的に見て、金利が上がるとすればどの程度上昇すると考えられますか。 |
 |
| 角川氏 質問に対する直接の答になっていないかもしれませんが、一つ押さえておきたい点があります。米国でもヨーロッパでも日本でも、経済の発展度合が段階的に上がって成熟するにつれて、金利というのはゾーンが一貫して下がっていることです。 |
 |
 |
|
 |
| たとえば1980年前後、今から25年くらい前の日本の長期金利(10年国債利回り)は、高いところで14〜15%、低いところで4%弱でした。この間で循環している。中央値を取ると8〜9%程度です。ところが、90年前後は4〜5%、現在は1〜2%で推移しています。つまり、経済の発展経過にしたがって金利が下がっていくのが常態化しているわけですね。 |
 |
| ――そうすると、金利はしばらく上がらないか、上がるとしても大幅に上がることは考えにくいといえそうですね。 |
 |
 |
 |
| --経済構造が大きな変化を迎えている中で、住宅ローンの貸し手となるプレーヤーも変化しています。07年3月で住宅金融公庫がなくなりますし、フラット35の取り扱い機関の中に銀行や信金のような既存の金融機関以外に、モーゲージバンクなどが20機関以上を数えるまでに増えてきました。今後、金融業界の地図はどうなるとお考えですか。 |
 |
| 角川氏 現在、投資信託や保険などの資産運用型商品を見渡してみると、間接的なコストをかけたり、デリバティブを使ったり、どんどん複雑になり、ブラックボックス化されて見えにくくなっている。どちらかといえば供給するサイドに都合の良い商品の提供のされ方が進んでいます。投資家教育も実施されていますが、商品の提供サイドが行うケースが多く、自分たちに都合の良くないことには触れません。 |
 |
 |
|
 |
| それに比べて、住宅ローンはそれほど難しい商品ではありません。公庫が新規融資をストップするなど、公的機関が舞台から横に外れてしまうと、民間だけに委ねられて草刈り場になってしまうという懸念も指摘されます。しかし、仕組みがシンプルで、自分で計算して比較検討することも可能ですから、むしろ市場原理が働いて、金利がもっと練れてくるだろうと思いますね。 |
 |
| さらにネットバンクのように、預金業務を行わず、既存のプロパーの住宅ローンを扱っていない機関が増えてくると、トータルとしてはコストが低くて使いやすい新種の商品が登場してくると思います。(Part3へつづく) |
 |
| ※イラスト:パイナップル遠藤 |
 |
|
|
|
|